元不登校児の育児ブログ

不登校と保健室登校を経験した専業主婦の育児ブログです

保健室登校はずるい?

保健室登校はずるいって思う子、けっこういるんだなー。

 

普通に教室に行けなくて悩んでいる子に対して、なんでそんな無神経なことが言えるんだろう。

 

って一瞬思ったけど、仕方ないか。

 

思ったことを口にするかしないかは別として、「思う」こと自体は自由だもんね。

 

で、ですよ。

 

なぜ保健室登校はずるいと思うのか?について、ちょっと考えてみました。

 

保健室登校はずるい」と思う理由

好きな教科だけ出席して、あとは保健室で休んでるから。

 

確かに、普通の子たちは嫌いな授業でも我慢して受けてる。

 

好きな授業を受けるのは楽しいけど、たいていの授業ってダルいしめんどくさい。

 

それなのに、保健室登校の子って好きな授業とか特定の時間だけやってきて、他の授業になったらいなくなる。

 

出たい授業だけ出て、嫌な授業は保健室で自習。

 

それでも学校に来てるってだけで出席扱いで、ずるくない?他の子とずいぶん待遇が違うんですけど。

 

って思うのは自然なことかもね。

 

誰だって保健室でのんびり休んでいたいもん。

 

先生に特別扱いされてるから

先生は保健室登校の子に優しい。ひいきしてる。

 

そんな風に思う生徒もいるかもしれない。

 

だってずっと保健室にいて授業に出ないくせに、いつも気にかけられていて特別扱い。

 

自分は毎日ちゃんと学校に来て教室で全ての授業を受けてるのに、全然ほめてもらえない。

 

部活だってやってるし、あの子より何倍も頑張ってるのに、どうして?

 

確かに毎日頑張ってに学校生活を送っている大多数の生徒より、保健室でのんびり過ごしてる子の方が優しくされるって、なんか納得いかないかもね。

 

ただのサボりでしょ?

保健室登校って、ただサボってるだけでしょ?

 

それなのに、なんで先生に怒られないの?

 

病気でもなくて学校まで来られるんだったら、教室で授業受ければいいじゃん。

 

具合も悪くないのに授業に出ないなんて、他の子はきっと許されないのにね。

 

なんで保健室登校してるの?

保健室登校の子って、なんで教室に入れないんだろう?

 

理由はたぶん、色々ある。

 

友達とケンカしたとか、先生との相性が合わないとか、そういった人間関係のトラブルやモヤモヤが原因かもしれない。

 

すぐにお腹が痛くなって長時間座っていられないとか、なにか身体的な理由があるのかも。(この場合、他人にはあまり理解できない、理解してもらえない不調であることが多い)

 

また、私みたいに「これといった理由はないけれど、ただなんとなく教室に行きづらくなってしまった」という可能性もある。

 

大事なのは、本人は決してラクとか楽しいとか、サボりたいといった理由で保健室登校を選んでいるわけではないってこと。

 

本当は、教室でみんなと一緒に授業を受けたい。キラキラした青春を送りたい。

 

普通に教室で授業を受けて、休み時間には友達とおしゃべりして、好きな人ができてドキドキして…なんていう日常を、普通に送っている同級生たち。すっごくうらやましかったよ、私は。

 

保健室登校児」になって、私の人生は終わったって思った。

 

このままだと、高校に行けないかも。就職もできないかも。そうしたら、好きなものも買えないし外も歩けない。結なんて絶対できないよね。もう普通の幸せを手に入れることはできないんだ。

 

そんな感じで、絶望してた。苦しかった。

(実際には高校・大学卒業して就職して結婚もしましたよ)

 

じゃあなんで保健室登校してるの?って話になるけど、それは最初に言ったとおり、色んな理由があって難しいんだよね。

 

身体は元気で病気じゃないかもしれないけど、心が風邪をひいてる状態。

 

大人になってから思うけど、思春期の子の心って自分が思うよりも本当に繊細で、ちょっとしたことですぐに壊れちゃう。

 

ちょっと友達とケンカしただけ、ちょっと気まずい人間関係があるだけ。そのちょっとしたことがあるだけで、まるで世界の終わりみたいに思えちゃう。

 

本当は、世界は学校の外のほうが何倍も広くて自由で、居心地のいい場所もたくさんあるのに、それを知らないんだよね。

 

だから、ちょっとしたトラブルでもすごく落ち込んで思い詰めちゃったり、それが原因で身体が不調を起こすこともある。

 

保健室登校って、色んな理由でみんなと一緒に授業が受けられない子の唯一の居場所というか、なんとか自分を保っていられるカタチなのかもね。

 

保健室はみんなのもの

保健室登校をしている子は、心が風邪をひいてる子。

 

でもそれって、普通に教室で授業を受けている子たちにもいつ起こるかわからない。

 

いつか、心が張り裂けそうなくらいの衝撃を受けるかもしれない。

 

そうなったときには、まともに学校になんか行けなくて、ずっと家にひきこもっていたいくらい傷ついちゃうこともあるかも。

 

もし中学生や高校生の君がそうなったら、君も遠慮なく保健室を使っていいと思う。

 

保健室は身体の不調だけじゃなく、心の不調も癒してくれるところ。そうじゃなきゃいけないと思うし。

 

我慢して我慢して心が壊れる前に、保健室で少し休んだっていいと思う。

 

周りに何か言われるかもしれない。そのあとちょっと居心地が悪くなるかもしれない。

 

でも堂々と「心が不調だったから休んでた」って言えばいい。言いづらかったらなんか適当に「お腹が痛い」とか「頭が痛い」とか言って、はっきりと「少し休ませてください」って言うこと。

 

このとき、決して「じゃあ休む?」なんて言葉を期待しちゃだめ。ちゃんと自分から言う。

 

大人は、いくら親や先生という立場だって、子供の気持ちは分からない。他人だから。察してもらおうなんて考えちゃだめ。

 

話が逸れたけど、誰だって心の不調で保健室を使っていいんだよってこと。

 

もちろん家で休んだっていいし、1時間だけ保健室にいるのもいい。

 

同じ学校に保健室登校している子がいたら、「この学校や先生は、もし自分が心の不調を抱えたらちゃんと対応してくれるんだろうか?」と観察してみるのも手だと思う。

 

まとめ:保健室登校はずるいと思ったら

保健室登校してる子のことをずるいと思ってしまったら、次の事を思い出してみてほしい。

 

保健室登校児は、決してラクして楽しんでるわけじゃない

②誰でも(君も)心の不調で保健室を使っていい

 

保健室登校の子に優しくしなくたっていい。ずるいと思ってしまったのも悪いことじゃない。

 

「身近に保健室登校してる子がいた」というのも立派な経験になると思うので、自分なりに知見を広めてみてほしいなと思う、元不登校児ママでした。

 

はじめましての自己紹介

こんにちは。

私は現在30代前半で、夫と5歳の娘との3人暮らしです。

数年前までフルタイムで働いていました。いわゆるワーママです。

現在は退職して専業主婦に。

 

不登校保健室登校について

私は小6の後半から卒業まで、学校を休みがちな子供でした。

 

理由は本当に本当に大したことなくて、学校の行事で男の子と手をつながなければいけないのが嫌で、その日1日だけ休むつもりがズルズルと・・・って感じ。

 

なぜかそのとき「男女で」手をつながなければいけなくて、その相手になったのがクラスでちょっと浮いてる子。

 

その子と手をつなぐ事自体というよりも、つないだ後まわりのみんなになんて言われるんだろうっていうのが怖かった。

 

今考えると、きっとまわりの子たちだって何も言わなかったと思うし、完全に自意識過剰。でも小6ぐらいってそういう時期じゃないですか。

 

それでその行事の日は仮病を使って休んだんだけど、今度は「1日だけ休んで次の日元気に登校したら仮病がバレるんじゃないか?」ていうのが怖くなりだして。

 

そこからはもう普通に登校するタイミングを失って、自分でもなんで行けないのか、何がどうなったら行けるのか全くわからなくなって。

 

それでもなんとか卒業式には無事に出席。中学からは心機一転がんばるぞ!って思ったのもつかの間。

 

中学では丸々3年間保健室登校でした。

 

これもなぜなんだろう?自分でもよくわからない。

 

田舎の学校だったので他の小学校出身の生徒はいなくて、同級生はほぼ変わらぬメンツで持ち上がり。

 

だから良かったのか悪かったのか、安心なような居心地が悪いような。

 

私が不登校ぎみだったのを知ってる子ばかりで、心機一転なんて気分にもなれず。(これもきっと自意識過剰)

 

小学校までの雰囲気からガラリと変わって、急に大人の世界に放り込まれたような感覚。

 

戸惑う私とは対照的に、スムーズに順応しているように見える同級生たち。

 

入学式後すぐにまた休みがちになり、なんとか保健室で過ごすことはできるようになったけど、結局卒業まで教室に行くことはできませんでした。

 

不登校児が親になり

私は今30歳を過ぎた大人で、小中学校時代に不登校保健室登校をしていた事なんて、ほとんど思い出すことはありません。

 

それほど意識せずに暮らすことができるのは、もしかしたら幸せなことなのかなとも思います。

 

そんな私にも娘ができ、現在は幼稚園の年中さん。

 

娘は幼稚園の先生やお友達が大好き。引っ込み思案でいつもお母さんと一緒にいたい子供だった私とは、正反対です。

 

やっぱり性格って遺伝しないんだなぁ、と感心するのと同時に、少しほっとした自分もいました。

 

心の中では「幼稚園や学校に行きたくないなら行かなくてもいい」なんて寛容な事を思っていても、やはり自分の子供には不登校になってほしくないと願ってしまうのです。

 

だからこそ、楽しそうに幼稚園に通う娘を見て「この子にそんな心配いらないのかな」なんて思っていたのですが、最近ついに登園渋りをするように。

 

このとき「私は行きたくない気持ちがわかるから」と、親の対応としての正解を頭の中で探してみたものの、やっぱりそんなものは簡単に見つかりません。

 

「行きたくないなら休ませる?」「でもこのままズルズルと休み癖がついたら」「無理矢理行かせてそのことが心の傷になったら」と考えがグルグルまわってしまうのです。

 

自分が不登校を経験したからって、こういうときの対応がうまくなるわけではないのですね。

 

娘が初めて幼稚園に行きたくないと言った日から1か月ほど経ちましたが、最近は元気に登園しています。

 

とりあえずは一安心といったところですが、娘はまだ5歳。大人になるまでには小学校、中学校、その先とまだまだ長い道のりです。

 

このブログでは、元不登校児・保健室登校児の私が自分の子育てに奮闘する様子を、記録として残していこうと思います。

 

その中で時々、自分の不登校保健室登校時代のことを振り返ることがあるかもしれません。

 

ちょっと暗くなりがちなテーマですが、なるべくフラットな気持ちで客観性も忘れずに書いていこうと思います。